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年商1億?Twitter上での稼いでるアピールのカラクリ

最近よく、Twitterのプロフィールなんかに、月収100万円超えの海外ノマドやら、転職して月収30万円から150万円、とか、一見するとホントかよ?と思うような内容をアピールし、フォロワーを獲得しているアカウントを良く見かけるようになった。

 

真偽を問わず月収を公開すれば多くの人は関心を持つ

月収8桁、月収100万円、これらのワードは平均年収400万円に満たない日本の所得水準からすれば、それはもう十分に刺激的であると同時に、普段から自らの置かれている境遇に満足していない人間からすれば、「この人のつぶやきに何かヒントが隠されているかもしれない」という淡い期待を持たせがちだ。

 

 

彼らの公表している数字を真に受けてはならない

年商1億円と聞くと、皆さんどのようなイメージを持たれるだろうか。年間に1億円もの売り上げを上げているなんてさぞ儲かっているに違いない、羨ましい、自分もそうなりたい、とりあえずフォローしておこう、そんな感じだろうか。

しかし、実際のところ年商と言うのは増やそうと思えばいくらでも増やすことはできる。

年商1億円の赤字企業

年商1億円といっても、それは単に年間の合計販売金額(売上)に過ぎないため、経費を差し引いた結果が黒字なのか、赤字なのかは判断できない。

年商:年間売上高
年収:実際に手元に残った「儲け」の事。賃金・給与などと同義

なので、年商は1億円でも仕入れや固定費、社員への給与の支払いで年間1億円以上の支出が出ている場合は「赤字」となる。

 

ブロガーの公表する月商・年商のカラク

さて、ここで年商と年収の違いについてご理解いただけたと思うので、カンタンにあなたの「年商」を上げる方法を紹介したい。

ブログやメディア運営というのは、個人でも始められ、かつ支出を極めてゼロに近い数字に抑える事もできるので、年商≒年収という具合に、売り上げが殆ど年収と変わらないというケースもある。実際私もニッチな海外情報メディアの運営で、月に15~30万円程稼いでおり、旅行など取材に一切行かない月は、月商≒月収となる事がある。

とはいえ、レンタルサーバー費用やドメインの維持費などごくごく少額ではあるが支出は発生しているので、完全に月商=月収となる事はない。

 

スクリーンショットをねつ造しよう

銀行残高、ネットバンキングの振込額、Google アナリティクスの数値などなどWEBブラウザで閲覧できるものは全て数値の改ざんが可能である。スマホからのアクセスなら信憑性高いんじゃ?という方、残念ながらスマホだろうがタブレットだろうがタブレットPCだろうがありとあらゆる端末上に表示される数字というのはごまかしがきく。

実際に「スクリーンショット ねつ造」などでググってみれば数多くの方法が見つかるはずだ。

実際には100円の振り込みでも、数字を少しいじって10,000円、100,000円、とねつ造する事は造作もない。

 

ブロガー同士でお金を廻しあおう

しかし、リテラシーの高いユーザーからは「そんなの単なるねつ造だろ!」と指摘を受けるかもしれない。そこで本当に自分が儲かっているように見せる事をきちんと証明できないと、今まで築き上げてきた虚構のイメージが一瞬にして崩れ去ってしまう。

だがまだ安心して欲しい。きちんとリーガルに、それも数値をねつ造したりする事なく年商を増やす方法がある。

仮にここにブロガーAとブロガーZが存在するとしよう。

どちらも駆け出しのブロガーでブログだけの収益というのはせいぜい良くて月2万円程度だ。

「有名ブロガー」になるにはあと何年ブログを書き続ける必要があるだろうか。

 

そんな長い間待っていられない。

 

幸い二人とも貯金は100万円前後ある。

 

よし、このお金を二人で廻し合って年商を上げちゃおう。

 

とりあえずブロガーAがブロガーZの銀行口座に40万円程振り込むんだ。

 

 

これでブロガーZは今月の売り上げが40万円となった。

 

もちろんきちんと領収書は切っておこう。コンサル料40万円。

 

実態のないコンサルであればあとで税務署からおしかりを受ける事になるだろうけどね。

 

後は両者で同じことを繰り返すだけだ。

 

個人事業主だろうと法人だろうと、決算書としてきちんと公的な機関に届出をし、スタンプをポンと押してもらえばそれだけで十分信憑性のある証拠となる。

 

WEB上の数字を改ざんする事は非情に敷居が低くなっている一方、紙媒体に関しては改ざんの痕跡というのはプロが見ればすぐにバレてしまうし、書面をスマホのカメラなどで撮影し、その画像を加工しようにも、それ相応の技術が無いと改ざんは難しい。

近年機械学習による画像加工技術が発達してきてはいるのものの、未だにそういった画像の処理には粗が出てしまう。

 

お金を廻し合う事で年商を上げるデメリット

しかしこの方法で年商を上げてしまうと、実はあるデメリットがある。

そう、消費税だ。

本来は国内で発生した年間の課税売上高が1000万円を超える場合は、消費税の課税事業者とみなされ、消費税分の納税が必要となる。

2019年1月時点では、まだ消費税は8%だが、これが10%へと引き上げ予定なので、調子にのって毎月100万円ずつ両者で廻し合ったりしていると、実際売り上げは出ていないのに無駄な税金だけ支払うハメになる。

 

なので、この方法を使う場合は、年間1000万円を超えないよう注意が必要だ。

決算書を見せた際に、なんだ赤字じゃないかとツッコまれる事があると思うが、自身への給与の支払いや、ホテルなどの宿泊費、その他経費もろもろで無理やり赤字にしたとでも言っておけばよいだろう。

 

もっとも、こんな無駄な事に時間を費やすよりは、価値のある記事でも書いている方が十二分に有意義だとは言えるが。

 

最近のTwitterのトレンドは、自称月商数百万のなんちゃってインフルエンサー同士でお金やフォロワーを廻し合い、情報弱者をカモに情報商材を販売し、それらで得た利益の一部をAmazonギフトやらのバラ撒きに使い、更なる情報弱者層フォロワーの獲得へと繋げるといったもの。

 

他にももっとあくどい事をやっている連中はいるが、それはまた別の記事で。